二輪文化ブログ
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文化の日に「二輪文化」について考えてみた

11月3日は文化の日。

せっかくの「文化の日」なので、「文化」についてあれこれ調べたり、「二輪文化」について考えたりしてみました。

(主にツイッター(@2rin_tsutaeru)でつぶやいたものを再構成しました。)

ちなみに去年(2015年)にも同じように考察しています。
→ 文化の日に二輪文化を考察してみた(2015)

ツインリンクもてぎ・ホンダコレクションホールの展示より
ホンダカブ、スーパーカブ、CB750Four。ツインリンクもてぎ・ホンダコレクションホールの展示より

「文化」という言葉の使われ方

「文化」の意味・使われ方はかなり広範囲であいまいだったりします。
文化祭、文化系サークル、日本文化、西洋文化、文化的生活、文化住宅、若者文化、室町文化、企業文化、二輪文化などなど、それぞれ微妙に意味の違いがあります。

「モータリゼーション」とは?

モータリゼーション」という言葉がありますが、なんとなく「自動車文化」に近いイメージを持っていたのですが、調べてみると「自動車の大衆化」「車社会化」を指す言葉のようです。
大衆化することと文化になることとはまたちょっと違う気がします。
大衆文化」という言葉もありますが…。

そもそも「文化」の意味は?

そもそも文化とは、どんなことを指すのでしょう?
「文化」の言葉の説明としては、コトバンクに出ているのがいちばんわかりやすいかと思います。
特にデジタル大辞泉の解説。3つに分けられています。用法欄も参考になります。

第1項には、

人間の生活様式の全体。人類がみずからの手で築き上げてきた有形・無形の成果の総体。それぞれの民族・地域・社会に固有の文化があり、学習によって伝習されるとともに、相互の交流によって発展してきた。カルチュア。

とあります。

気になるのは、文化・文明の用法のところ。

「文化」は民族や社会の風習・伝統・思考方法・価値観などの総称で、世代を通じて伝承されていくものを意味する。◇「文明」は人間の知恵が進み、技術が進歩して、生活が便利に快適になる面に重点がある。

文明も広い意味での文化に含まれるのであろうが、あえて切り離して考えたほうが、もやっとした「文化」の意味合いが少しハッキリするような気がします。

なぜ「文化」が成熟していないと感じるのか?

言葉の意味から、社会に認められ得る「文化」というのはどういうものかも見えてきます。

つまり、技術の進歩や生活が便利になる「文明」も大事ですが、風習・伝統・思考方法・価値観が世代を通じて伝承されてこそ「文化」になるということです。

日本の二輪を取り巻く環境は、この部分が大いに不足しているから「文化が育っていない」と感じるんだと思います。

文化はどのようにできていくのか?

ウィキペディアの「文化」を見てみましょう。
書いてあることが学問的すぎて頭がオーバーヒートしそうになるのですが、その中の「文化を担う集団」の項からいくつか引用します。

日本文化や東京の下町文化、室町文化など地理的、歴史的なまとまりによって文化を定義するもの、おたく文化のように集団を構成する…(略)…人の活動の種類によって定義するものなど、個々の文化は様々な形で定義、概念化される。

文化は人間集団によって作られるが、同時に個々の人間も環境という形で、不断に文化に適応、学習させられていると考えられる。

小規模な集団にも企業の「社風」、学校の「校風」、ある家系の「家風」などがあり、これらも文化と呼ばれる。

「環境という形で、不断に文化に適応、学習させられている」というのは、学習させられるだけの環境や内容がないと何も伝わりません。
むしろネガティブな情報に多く晒され、マイナスにしか影響しない可能性が高い。

以上を踏まえて整理すると、二輪に関わる人間集団の、風習、伝統、価値観などを整理し、それにより「二輪文化」の定義、概念化がなされ、伝承されるようになり、それが他の社会集団にも認められて、やっと「文化」と言えるものが出来上がってくるのではないでしょうか。

二輪文化を伝える会としては

ということで、二輪にまつわる人々の、風習、伝統、思考方法、価値観などを、世代を超えて伝えていけるようなものに整理しまとめていくこと、また、社会一般に対し、そのことを認知してもらえるような、関心を持ってもらえるような働きかけをしていくことが、二輪文化を伝える会の役目だと思って、活動していこうと思います。


文化の日の当日は、最後のまとめまで辿り着けずに寝落ちしてしまいましたが、これでなんとなくまとまったかな?

ではまた来年の文化の日まで。

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