2015年に開催から60年を数えた浅間高原レース(昭和30年11月開催)。
当時の写真を、「浅間高原レースから60年・・・1」「浅間高原レースから60年・・・2」とアップしてきましたが、今回はその3です。
写真はすべてホンダワークスライダーとしてマン島TTレース初挑戦で6位入賞を果たした谷口尚己さんの所蔵品です。
この高橋邦義さん、最後にエンジントラブルで2.5kmを押してゴールしたらしいです。
そしてリアフェンダーに書かれている文字は「ベンリイ」でした。
この第1回の浅間高原レースのリザルトは、「日本モーターサイクルレースの夜明け」で見られます。
一番下の写真の裏には谷口尚己さん直筆のメモが貼ってありました。
「第一回浅間高原レース(1955年)白子工場社長室前にて」そして
「佐藤市郎 鈴木淳三 高橋邦良(義) 鈴木義一 大村美樹男(雄) 中村武夫 谷口尚己」
350ccクラス優勝の大村美樹雄さんのカップはひとまわり大きいですね。
マン島TTレースを模範に企画されたこの浅間でのレース。
一般公道を使ってのレースではありましたが、舗装路ではなく火山灰に覆われたダートコースでした。
さらに、ところどころ溶岩がむき出しになっていて、なかなかのスクランブルレース具合だったようです。
谷口さんも3度転倒してブレーキが効かなくなり、ゴール後に止まりきれずに北軽井沢郵便局にマシンごと飛び込んでしまった、なんていうエピソードも聞かせていただきました。
昭和30年代前半の浅間時代。
戦後の荒廃から復興へ、激化する競争と淘汰、その後の劇的なまでの高度経済成長へと、昭和史と照らしても激しくそしてエネルギッシュな時代でした。
それから60年。
これからも浅間時代の資料を紐解いて、随時アップしていきたいと思います。
最後に昭和30年当時の日本の道路事情の映像をどうぞ。